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■ 南極日誌ロケレポート












 2004年9月に"南極日誌"のロケでニュージーランドに行った時の写真です。例によって2泊3日というまるで国内旅行のようなスケジュールでしたが、ニュージーランドは初めてでしたので、見るもの全てが新鮮でした。

 まずオークランドまで行き、妙に値段の高い国内線でクイーンズタウンに。オークランドの空港ではひどいめにあいましたが、この話はまた今度(笑)。
 そこから車で1時間くらいの場所が有名なカードローナホテルです。僕はそこからさらに20分位行った所のワナカ湖近辺に宿泊しました。車で20分といっても、信号も渋滞もありませんから、実は20km位離れています。

 さて、僕が行った日のロケ現場は、カードローナホテル付近から車で山に登り、そこからヘリ(!)で反対側の山に飛んだ場所で行われました。撮影機材等もヘリに吊るしてピストン輸送されます。
 機材、セッティング等を含め、撮影は韓国チームと現地のスタッフで行われました。この現地スタッフはあのロード・オブ・ザ・リングをはじめ、数々の映画に参加してきた強者ですから、山岳での撮影は慣れたものです。
 それにしても、撮影現場と東京との気温差はなんと50℃! 35℃の東京からいきなりマイナス15℃の世界へ。心臓マヒを起こしそうでしたが、天気が良かったので、それほど寒くは感じませんでした。もちろん雪で足は冷たくなりましたけど・・・。
 ただ、踏み固められていない雪のため、うっかりするとズボッと胸まで埋まってしまいます。自分で這い上がれればいいのですが、それが不可能な場合、救出を待つことに。
 僕も2〜3回スタッフの方に助けていただきました(笑)。

 それにしても、全編ほぼ雪の中での撮影ですから、役者さんやスタッフの方は本当に大変だったと思います。天候によっても左右されますし、危険な場所での撮影も行われたからです。
 僕なんかはカメラ片手に「うっほほーい」てなもんで、雪に埋まれば「ヘルプ、ヘルプ」ですから、何しに行ったんだか、本当に申し訳なかったと思います。

 また、僕が行った日はスタッフ全員で打ち上げがあり、先のカードローナホテルで大宴会です。主役のソン・ガンホさんやユ・ジテさんと一緒にがばがば飲みました。韓国スタッフや現地スタッフは大変明るくフレンドリーで、実に居心地の良い時間を過ごすことが出来ました。

 それから約一ヶ月後、撮影が全て終了し、仮編集の映像を見ながらソウルで監督と音楽打ち合わせを行いました。とりあえず仮の音楽がついているんですけど、その中で監督が最もこだわった曲がありました。
 それはアヴァロンの中で使われている"Glay Lady"という曲なのですが、なんでも最後の重要なシーンは、この曲をかけながら撮影された、とのことでした。

 このシーンを新曲でいくか、そのまま"Glay Lady"でいくか、監督もかなり悩んだようです。そして、東京で再度打合せをした際、たまたま訪れた六本木ヒルズで"Glay Lady"がかかっていて、監督は「これは神様の啓示に違いない」ということで、"Glay Lady"が使われることになったのです。
 もちろん録音はし直しましたが、アレンジはもちろん、ミュージシャンもエンジニアもスタジオも同じですから、ほとんど同じに作ることができました。音楽についてはまたどこかでお話しします。

 ほとんど男しか出てこない作品で、監督は「次は女の子ばっかりの映画を作るぞ!」と言っているように、ある意味ハードな作品ですけど、お時間がありましたら、どうかご覧になっていただけると嬉しいです。